
「ブログを始めたけど3ヶ月で止まった」「最後の更新が1年以上前」——こういう企業のホームページ、驚くほど多いです。
Web制作の仕事をしていると、ブログの更新が止まっているサイトを本当によく見かけます。しかも、止まっている企業の経営者に聞くと「ブログが大事なのはわかっている」と答えるのです。わかっているのに続かない。
これは意志の弱さではありません。続かない構造になっているのが原因です。
この記事では、企業ブログが止まる本当の原因を解き明かし、気合いや根性に頼らず「仕組み」で続ける方法を解説します。
企業ブログが続かない3つの本当の原因
「ネタがない」「時間がない」「書くのが苦手」——ブログが続かない理由として、この3つがよく挙がります。でも、これらは表面的な理由にすぎません。根っこにあるのは別の問題です。
原因1:ブログ担当者が「ついでに」任されている
最も多いパターンです。総務の方や事務員の方が、通常業務に加えて「ブログも書いておいて」と言われている状態。
本業が忙しい日はブログは後回し。誰も催促しない。書かなくても怒られない。この状況で更新が続く方がおかしいです。
根本の問題は、ブログが「業務」として定義されていないこと。 誰が、いつ、何を、どれくらいの頻度で書くのか。これが決まっていなければ、続くはずがありません。
原因2:「何を書けばいいか」を毎回ゼロから考えている
パソコンの前に座ってから「さて、今日は何を書こう」と考え始める。30分悩んでテーマが決まらず、そのまま閉じる。次の日も同じことを繰り返して、結局1本も書けないまま1週間が過ぎる。
このパターンに陥る原因は、ネタ出しと執筆を同時にやろうとしていることです。
「何を書くか考える作業」と「実際に文章を書く作業」はまったく別の仕事です。両方を一度にやろうとすると、どちらも進みません。
原因3:成果が見えないから優先順位が下がる
ブログを10本書いたのに問い合わせが1件も来ない。アクセスも増えた気がしない。「やっぱり意味ないんじゃないか」と感じて、更新が止まる。
気持ちはわかります。ですが、ブログの効果が出始めるのは最低でも3〜6ヶ月後です。10本程度では検索エンジンからの評価はまだ十分ではありません。
問題は、途中経過を確認する仕組みがないこと。 問い合わせが来る前の段階でも、検索表示回数やアクセス数は少しずつ変化しています。それを見る習慣がないと「何も起きていない」と感じてしまうのです。
仕組みで解決する4つの方法
根性論では企業ブログは続きません。「意識しなくても回る仕組み」を作ることが唯一の解決策です。
仕組み1:ネタを先に50個出してしまう
月に1回、30分〜1時間だけ集中して記事のネタをまとめて出す時間を作ります。最初に一度やれば、半年分のネタが揃います。
ネタの出し方は簡単です。「お客さんに聞かれたことがある質問」をそのまま記事テーマにするだけです。
たとえば、こんな質問をされたことはありませんか。
「見積もりって無料ですか?」「納期はどれくらいかかりますか?」「他社との違いは何ですか?」「支払い方法は?」「対応エリアは?」
これらはすべてブログ記事のネタになります。お客さんが実際に知りたがっていることなので、検索される可能性も高い。
営業担当や現場のスタッフに「お客さんからよく聞かれる質問を10個教えて」と聞くだけで、大量のネタが集まります。自分ひとりで悩む必要はありません。
AIを使えばネタ出しはさらに楽になります。「うちは○○業で、○○のサービスを提供している。見込み客が検索しそうな悩みを20個挙げて」とChatGPTやClaudeに聞けば、すぐにリストが出てきます。
仕組み2:「月2本・第1第3水曜に公開」とルールを決める
更新頻度とスケジュールを具体的に決めます。「できるだけ更新する」という曖昧なルールでは絶対に続きません。
おすすめは月2本です。週1本はハードルが高すぎますし、月1本だと少なすぎてリズムが作りにくい。月2本、つまり隔週であれば、通常業務の合間でも十分に回せます。
「第1水曜と第3水曜に公開」のように曜日まで決めてしまえば、逆算して「いつまでに下書きを仕上げる」「いつまでにネタを決める」というスケジュールが自動的に決まります。
社内のカレンダーに「ブログ公開日」を繰り返し予定として入れてしまいましょう。会議の予定と同じ扱いにするのがコツです。
仕組み3:1記事の書き方をテンプレート化する
毎回「どういう構成で書こう」と悩んでいたら、それだけで30分は消えます。最初に「型」を決めてしまえば、あとはテーマに合わせて中身を埋めるだけです。
企業ブログで使いやすい型は**「お客さんの疑問に答える型」**です。
構成はシンプルに3つだけ。最初にお客さんの疑問や悩みを書く。次にその答えを書く。最後に「もっと詳しく知りたい方はお問い合わせください」で締める。
1記事あたり800〜1,500字で十分です。3,000字以上の大作を書こうとするから続かないのです。お客さんが知りたいことに端的に答える記事の方が、読む側にとっても助かります。
AIに下書きを手伝ってもらうことも有効です。テーマと構成をAIに渡して「この内容で800字の記事の下書きを書いて」と指示すれば、たたき台が出来上がります。それを自社の言葉で修正すれば、1記事30分〜1時間で仕上がります。
仕組み4:月1回、数字を5分だけ見る
Googleサーチコンソールを月に1回だけ開いて、以下の2つを確認します。
ひとつは、検索結果に表示された回数(インプレッション数)。もうひとつは、実際にクリックされた回数。
この2つの数字が先月より増えていれば、ブログは着実に効果を出しています。問い合わせにはまだつながっていなくても、「見つけてもらえる回数が増えている」ことが確認できれば、続けるモチベーションになります。
逆に、3ヶ月続けても数字に変化がなければ、記事のテーマ選びや書き方を見直す必要があります。この判断ができるのも、数字を見ているからこそです。
「うちにはブログを書ける人がいない」問題
ここまで読んで「仕組みはわかった。でも書ける人がいない」と思った方もいるでしょう。
正直に言えば、社員にブログを書いてもらうのが最も効果的です。現場を知っている人が書く記事は、お客さんの心に刺さります。外部のライターが書いた一般的な記事とは説得力が違います。
ただ、「文章を書くのが本当に苦手」という社員に無理やり書かせても、質の低い記事が量産されるだけです。そこで現実的な選択肢を3つ紹介します。
選択肢A:社員が話して、別の人がまとめる。 現場の社員に「この前こういう仕事があって、お客さんにこう説明したら喜ばれた」と口頭で話してもらい、それを文章化する。話すのは得意だけど書くのは苦手、という人は多いです。
選択肢B:AIで下書きを作り、社員が仕上げる。 テーマだけ決めて、AIにたたき台を作ってもらう。それを読んで「ここは違うな」「うちの場合はこうだ」と修正を加える。ゼロから書くより圧倒的に楽です。
選択肢C:外部に記事制作を依頼する。 自社で書くのが難しい場合は、制作会社やライターに記事制作を依頼する方法もあります。ただし、丸投げするとありきたりな記事になるので、ネタ出しや監修は自社で行うことをお勧めします。
まとめ:続く仕組みを作れば、ブログは会社の資産になる
企業ブログが続かないのは、担当者のやる気の問題ではありません。続く仕組みがないことが原因です。
ネタは先にまとめて出す。スケジュールはカレンダーに入れる。記事の型を決めておく。月1回だけ数字を見る。
この4つの仕組みを整えれば、企業ブログは特別な努力なしに回り始めます。半年、1年と続けた先に、ブログは24時間働く営業マンとして機能するようになります。
ブログの運用体制づくりやネタ出し、記事制作のサポートについて相談したい方は、マスタング株式会社までお気軽にご連絡ください。


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