
ChatGPTやClaudeでブログ記事を書かせて、そのままホームページに載せる。最近、これをやっている会社が増えています。
「AIに書かせれば、毎日でもブログが更新できる」「ライターに頼むより早いし安い」——そう考える気持ちはよくわかります。
でも、ちょっと待ってください。その記事、Googleの検索で上に出てきていますか?
「AIで書いた記事はGoogleにペナルティを受ける」という話と、「AIで書いても問題ない」という話、両方をネットで見かけます。結局どっちなのか。Web制作会社の立場から、正直にお話しします。
Googleの公式見解は「AIかどうかは関係ない」
まず、Googleが公式に言っていることを確認しましょう。
Googleは「コンテンツがどのように制作されたかではなく、その品質に重点を置く」と明言しています。つまり、AIで書いたこと自体がペナルティの理由にはならないということです。
人間が書こうがAIが書こうが、読者の役に立つ記事なら評価する。逆に、人間が書いても役に立たない記事は評価しない。至極まっとうな話です。
ただし「そのまま出す」のは話が別
ここからが本題です。
Googleは2025年に検索品質評価のガイドラインを大きく改定しました。その中で、AIで自動生成されたコンテンツをそのまま載せただけのページは「最低評価」の対象になると明記されています。
ポイントは「そのまま載せただけ」の部分です。
AIに「中小企業のホームページの重要性について記事を書いて」と指示して、出てきた文章をコピペしてブログに貼る。これは「努力もオリジナリティも付加価値もない」とGoogleに判断される可能性があるということです。
つまり、「AIを使うこと」はOKだけど、「AIに丸投げすること」はNGに近づいているというのが2026年現在の状況です。
なぜ「丸投げ記事」は評価されないのか
理由はシンプルです。
AIに同じ質問をすれば、どの会社も似たような答えが返ってきます。「中小企業にとってホームページは重要です。なぜなら〜」という文章は、すでにインターネット上に何万件と存在します。
Googleが検索結果に表示したいのは、「この記事にしか書いていないこと」がある記事です。
たとえば、「うちのお客さんで、ホームページを作り直したら問い合わせが3倍になった会社がある。その会社が変えたのは、実はトップページではなく料金ページだった」——こういう話は、AIには書けません。あなたの会社でしか知り得ない話だからです。
Googleが重視している「E-E-A-T」という指標があります。これは「経験・専門性・権威性・信頼性」の頭文字で、要するに**「この記事を書いた人は、このテーマについて本当に詳しいのか?実際に経験しているのか?」**ということをGoogleは見ています。
AIが書いた一般論には、この「経験」が決定的に欠けています。
じゃあ、AIはブログに使えないのか?
そんなことはありません。使い方を変えればいいだけです。
AIに丸投げするのではなく、「下書きの相棒」として使うのが正解です。
具体的には、こういう使い分けです。
AIに任せていいこと: 構成案を作る、見出しの候補を出す、下書きのたたき台を作る、文章の言い回しを整える、誤字脱字のチェック。
自分でやるべきこと: 自社の事例やエピソードを入れる、自分の意見や考えを書く、数字やデータが正しいか確認する、読者に伝えたいメッセージを明確にする。
たとえば、この記事もAIの力を借りて書いています。ただし、「どんな読者に、何を伝えたいか」は人間が決めていますし、Web制作の現場で実際に見てきた話を自分の言葉で入れています。AIが書いた文章をそのまま載せているわけではありません。
「AI記事を量産する」が危険な理由
最近、「AIで月100記事を量産してアクセスを増やそう」という手法を勧めるコンサルもいるようです。
これは短期的には効果が出ることもあります。しかし、Googleのアルゴリズムは日々進化しています。2024年3月のアップデートでは、AIで量産された低品質コンテンツを持つサイトが軒並み順位を落としました。
一度ペナルティを受けると、回復には数ヶ月から半年以上かかることもあります。「100記事書いて全部ゴミになった」という状況は、時間もお金も失います。
数を打つより、1本1本の記事に自社ならではの情報を入れていくほうが、長い目で見れば確実にアクセスは伸びます。
実際に検索で評価される記事の書き方
では、AIを活用しつつGoogleにも評価される記事は、どう作ればいいのか。手順をまとめます。
1. テーマは自分で決める。 AIに「何を書けばいいですか?」と聞くのではなく、お客さんからよく聞かれる質問や、自社の強みが伝わるテーマを自分で選ぶ。
2. 構成案をAIに作らせる。 「このテーマで、中小企業の社長向けに記事の構成を考えて」と指示する。出てきた構成をベースに、自分の伝えたいことに合わせて並べ替える。
3. 下書きをAIに書かせる。 各セクションの下書きを作らせる。この段階ではまだ「たたき台」。
4. 自社の経験・事例を加える。 ここが一番大事な工程。AIの下書きに、実際の仕事で得た知見や、お客さんとのやり取りから学んだことを書き足す。これがあるかないかで、記事の価値は10倍変わります。
5. 最終チェックは人間がやる。 事実関係に間違いがないか、読みにくい部分がないか、自社の立場として公開して問題ない内容かを確認する。
あなたのブログ、「AIっぽさ」が出ていないかチェック
最後に、AIが書いた文章に共通する特徴をお伝えします。自社のブログを見直す際の参考にしてください。
AIが書いた文章には、いくつかのクセがあります。「〜ではないでしょうか」「〜について考えてみましょう」「いかがでしたでしょうか」が多用される。段落の最初に「まず」「次に」「最後に」と順序立てすぎる。抽象的でもっともらしいが、具体的な固有名詞や数字が出てこない。
こうした特徴が揃っている記事は、読者にも「これ、AIが書いたな」と気づかれやすくなっています。そしてGoogleの品質評価者も、同じ視点で記事をチェックしています。
対策はシンプルで、「自分にしか書けない一文」を各セクションに1つ入れること。実際の仕事で起きたこと、お客さんに言われた一言、失敗して学んだこと。これだけで、AIっぽさは一気に消えます。
まとめ
「AIで書いた記事はGoogleに嫌われる」は半分正解で半分間違いです。
正確に言うと、**「AIに丸投げした記事は嫌われる。AIを道具として使い、自分の経験や知見を加えた記事は問題ない」**です。
包丁と同じで、使い方次第。便利な道具ですが、道具に任せきりにしたら料理はおいしくなりません。
自社のブログでAIを活用するなら、「AIが書けないことを、自分が書き足す」——これだけ意識すれば、Googleにもお客さんにも評価される記事になります。
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