
「AIに文章を書かせる」ことが当たり前になってきた2026年。でも、ChatGPT、Claude、Geminiの3つで、出てくる文章がどれくらい違うのかを実際に比べたことがある人は少ないのではないでしょうか。
今回、この3つのAIにまったく同じお題・同じ指示で文章を書かせてみました。結果、「AIにも性格がある」ということがはっきりわかりました。
実験のルール
お題:「中小企業にホームページは本当に必要か?」というテーマで、300文字程度のブログ記事の導入文を書いてください。読者は40〜50代の中小企業の社長です。
3つのAIに、一言一句同じプロンプトを入力しました。追加の指示や修正は一切なし。一発目の出力をそのまま掲載します。
ChatGPT(GPT-5)の回答
「ホームページなんて、うちには必要ないよ」——そう思っている社長さん、実は少なくありません。特に、紹介や口コミで仕事が回っている会社ほど、その傾向が強いようです。しかし、ここで一つ考えていただきたいことがあります。あなたの会社に興味を持った人が、まず最初にすることは何でしょうか?ほぼ間違いなく「会社名で検索する」はずです。その時にホームページが出てこなかったら、あるいは10年前のまま放置されていたら、相手はどう感じるでしょうか。ホームページは「あれば便利」ではなく、「なければ不安を与える」存在になっています。今回は、中小企業にとってのホームページの本当の役割について、改めて考えてみたいと思います。
Geminiの回答
「中小企業にホームページは本当に必要なのか?」これは多くの経営者が一度は考えるテーマではないでしょうか。結論から申し上げると、現代のビジネス環境において、ホームページは企業の「デジタル上の名刺」であり、その重要性は年々高まっています。総務省の調査によると、企業のWebサイト開設率は大企業で90%以上に達する一方、中小企業では依然として低い水準にとどまっています。しかし、消費者の約85%が商品やサービスの購入前にインターネットで情報収集を行うというデータもあり、ホームページを持たないことは、潜在的な顧客との接点を失うことに直結します。本記事では、中小企業におけるホームページの必要性について、具体的なデータとともに解説します。
Claude(Claude Opus)の回答
正直に言うと、「ホームページは必要ですか?」という質問に対して、Web制作会社の人間が「必要です」と答えるのは、寿司屋に「今日は寿司にしたほうがいいですか?」と聞くようなものです。ポジショントークになるのは避けられません。なので、少し違う角度から話をさせてください。うちのお客さんで、ホームページを持っていなかった建設会社があります。仕事は全部紹介で回っていました。ある日、いつもの元請けさんに「おたくのHP、どこ?」と聞かれたそうです。別に仕事を切られたわけではありません。でも、「HPくらいないと、うちの上にも説明しづらいんだよね」と言われた。それがきっかけでホームページを作ることになりました。
3つ並べて気づいた「性格の違い」
同じお題、同じ指示なのに、出てきた文章はまったく違いました。それぞれのAIの「性格」を整理してみます。
ChatGPTは「優等生タイプ」。 読者への問いかけから始まり、論理的に展開して、最後に記事の方向性を予告する。教科書のような構成の安定感があります。文章としてのバランスが良く、破綻がない。ただし、「どこかで読んだことがある感じ」がする。 悪い意味ではなく、非常に整っているがゆえに、印象に残りにくい。
Geminiは「データ重視の研究者タイプ」。 いきなり結論を提示し、統計データを引用して裏付ける。情報量が多く、説得力がある。ただし、「固い」。 40〜50代の社長が読むブログの導入文としては、やや堅苦しい印象。報告書やレポートに近い文体です。また、統計データを持ち出す傾向が強く、そのデータが正確かどうかの確認が必要になる場面も多い。
Claudeは「現場寄りの話し好きタイプ」。 自分のポジションを最初に明かして、具体的なエピソードで入る。読み物としては一番引き込まれるが、「情報」は少ない。 感情に訴える文章が得意で、人間味がある反面、データや根拠に弱い。
じゃあ、どれが一番「使える」のか?
これは**「何に使うか」で答えが変わります。**
ブログ記事やコラムなど「読まれること」が目的の文章なら、Claudeの文体が最も向いています。読者の感情を動かす力が強く、「続きを読みたい」と思わせる導入が作れます。ただし、出力された内容の事実確認は必須です。
提案書や報告書など「正確さと説得力」が求められる文章なら、Geminiが有力。データを根拠にした論理展開が得意で、フォーマルな文書との相性がいい。ただし、引用されたデータが本当に存在するかは毎回確認してください。AIは存在しないデータをもっともらしく作り出すことがあります。
汎用的に「まず何か書いてほしい」というたたき台用途なら、ChatGPTが安定しています。大きく外れることがなく、そこから自分の色を足していくベースとして優秀です。
実務で最も効率がいいのは、用途に応じて使い分けること。 1つのAIに絞る必要はまったくありません。
AIごとの「クセ」を知っておくと、見分ける目も養える
前回の記事「AIが書いた文章と人間が書いた文章、見分けられますか?」では、AI文章の共通的なクセを紹介しました。今回の実験でわかったのは、AIごとにクセが違うということです。
ChatGPTのクセ: 「〜ではないでしょうか」「〜について考えてみましょう」という読者への語りかけが多い。段落の最後に次の展開を予告するまとめ文が入りやすい。構成が整いすぎていて、逆にそれが「AIっぽさ」になっている。
Geminiのクセ: 「結論から申し上げると」「〜というデータがあります」と、結論先出し+データ引用のパターンが非常に多い。文末が「〜です」「〜ます」で統一されやすく、文体の変化が少ない。信頼性を重視するあまり、堅くなりがち。
Claudeのクセ: 比喩やたとえ話を多用する。「正直に言うと」「ぶっちゃけ」のように、書き手の本音を装った表現が入りやすい。文章に「間」を作るのが上手いが、その分、情報密度が下がる傾向がある。
これを知っておくと、取引先やライターから届いた文章が「どのAIを使って書かれたか」まで推測できるようになります。
まとめ
ChatGPT、Claude、Gemini。同じお題で書かせただけで、これだけ個性の差が出ます。
AIを仕事で使う上で大切なのは、「AIは全部同じ」と思わないこと。 それぞれに得意分野と文章のクセがあり、目的に応じて選ぶことで、アウトプットの質はまったく変わります。
3つとも無料で使えます。今日、同じ質問を3つのAIに投げてみてください。「こんなに違うのか」と驚くはずです。
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