
ホームページを作る、あるいはリニューアルするとき、制作会社から必ず聞かれることがあります。
「御社の強みは何ですか?」
この質問に、すぐ答えられる経営者は意外と少ないです。「うーん、特にこれといった強みはないんだけど…」「品質がいいとは思うけど、どこもそう言ってるし…」——こんな反応が返ってくることがほとんどです。
でも、強みがない会社なんてありません。お客さんがいるなら、選ばれている理由が必ずあります。問題は、強みがないことではなく、強みを言葉にできていないことです。
この記事では、フレームワークや分析手法は一切使いません。代わりに、10個の質問に答えるだけで、ホームページに書くべき「自社の強み」が見つかる方法を紹介します。
- なぜ「強みが見つからない」のか
- 10の質問に答えてください
- 質問1:お客さんが御社に依頼する前に、他にどんな選択肢がありましたか?
- 質問2:お客さんから「ここが良かった」と言われたことは何ですか?
- 質問3:お客さんが最初に不安に思っていたことは何ですか?
- 質問4:同業他社がやっていなくて、御社がやっていることは何ですか?
- 質問5:お客さんのどんな相談に「それはうちが得意です」と言えますか?
- 質問6:社員やスタッフが、仕事で一番大切にしていることは何ですか?
- 質問7:もし御社がなくなったら、お客さんはどこに困りますか?
- 質問8:創業からこれまでで、一番苦労した仕事は何ですか?
- 質問9:お客さんのリピート率はどのくらいですか?リピートする理由は?
- 質問10:御社の仕事を一言で説明するとしたら?
- 書き出したら「3つ」に絞る
- ホームページでの見せ方
- まとめ:強みは「見つける」ものではなく「気づく」もの
なぜ「強みが見つからない」のか
強みが見つからない原因はシンプルです。自分にとって当たり前のことは、強みだと認識できないからです。
たとえば、「お客さんから電話があったら、その日のうちに折り返す」という習慣がある会社。社長にとっては当たり前の対応ですが、同業他社では「翌日以降の折り返し」や「メールでしか返信しない」が普通かもしれません。
あるいは、「見積もりを出すときに、必ず現場を見てから出す」という会社。社長にとっては「見ないで見積もりなんて出せない」が常識ですが、現場を見ずに概算だけ出す競合は山ほどあります。
こうした「自分にとって普通のこと」が、実はお客さんにとっての選ぶ理由になっている。これを掘り起こすのが、強みの見つけ方の本質です。
10の質問に答えてください
以下の質問に、紙やメモアプリに書き出しながら答えてみてください。頭の中で考えるだけでは見つかりません。必ず書いてください。
質問1:お客さんが御社に依頼する前に、他にどんな選択肢がありましたか?
競合他社だけでなく、「自分でやる」「知り合いに頼む」「何もしない」も選択肢に含みます。お客さんがそれらの選択肢の中から、なぜ御社を選んだのか。ここに強みのヒントがあります。
質問2:お客さんから「ここが良かった」と言われたことは何ですか?
納品後や仕事の完了後に、お客さんから直接言われた感想を思い出してください。「対応が早くて助かった」「説明がわかりやすかった」「細かいところまで気づいてくれた」——どんな小さな言葉でも構いません。
もし思い出せなければ、次にお客さんと話すときに聞いてみてください。「うちを選んでいただいた決め手って何でしたか?」と。この質問の答えが、そのまま強みになります。
質問3:お客さんが最初に不安に思っていたことは何ですか?
初めて問い合わせをしてきたお客さんは、何かしらの不安を抱えています。「本当にちゃんとやってくれるのか」「追加料金を取られないか」「専門用語ばかりで話が通じないんじゃないか」。
その不安を御社がどう解消したか。それが強みです。「初回相談は無料」「見積もり後の追加費用なし」「専門用語を使わず説明する」——こうした対応は、書き出してみると立派な強みになります。
質問4:同業他社がやっていなくて、御社がやっていることは何ですか?
大きなことでなくて構いません。「納品後に1ヶ月間のフォロー電話をしている」「工事前に近隣への挨拶をしている」「報告書を毎週出している」——こうした小さな違いの積み重ねが、選ばれる理由を作っています。
質問5:お客さんのどんな相談に「それはうちが得意です」と言えますか?
すべての仕事を同じレベルでできる会社はありません。得意な分野、得意な規模、得意なタイプの案件があるはずです。「20坪以下の店舗設計なら自信がある」「個人経営の飲食店のHP制作が多い」——このように絞って言えることが、実は最大の強みになります。
質問6:社員やスタッフが、仕事で一番大切にしていることは何ですか?
経営者だけでなく、現場のスタッフにも聞いてみてください。「お客さんに嘘をつかない」「納期は絶対に守る」「仕上がりに妥協しない」——日常的に守っている仕事の基準の中に、会社の価値観=強みが隠れています。
質問7:もし御社がなくなったら、お客さんはどこに困りますか?
極端な質問ですが、これが意外と本質を突きます。「急な依頼を受けてくれるところがなくなる」「地元で直接会って相談できる会社がなくなる」「小さい仕事も嫌な顔せず引き受けてくれるところがなくなる」——こうした答えが、お客さんにとっての御社の価値そのものです。
質問8:創業からこれまでで、一番苦労した仕事は何ですか?
苦労した仕事には、御社の実力が凝縮されています。「納期が半分に短縮された案件をなんとか間に合わせた」「予算が限られた中で最大限の成果を出した」——これらはストーリーとしてホームページに載せることで、読者の信頼を得る材料になります。
質問9:お客さんのリピート率はどのくらいですか?リピートする理由は?
リピート率が高い会社には、必ず理由があります。「一度頼んだら安心だから」「他に相談できる人がいないから」「いつも期待以上のことをしてくれるから」。リピートの理由 = 新規のお客さんにも伝えるべき強みです。
質問10:御社の仕事を一言で説明するとしたら?
「ホームページを作る会社」ではなく、もう一歩踏み込んだ言い方ができるはずです。「地方の中小企業がWebで集客できるようにする会社」「ITに詳しくない経営者の代わりにWeb周りを全部面倒見る会社」——こうした一言の中に、御社の立ち位置と強みが集約されます。
書き出したら「3つ」に絞る
10個の質問に答えると、強みの候補がたくさん出てくるはずです。ここから3つに絞ってください。
絞り方の基準はシンプルです。
お客さんが「それ、うちにも必要だ」と思うか。 自社目線で「これは自信がある」と思っていても、お客さんにとって関係なければ強みにはなりません。
同業他社と比べて違いがあるか。 「高品質」「丁寧な対応」は誰でも言えます。「見積もり後の追加費用ゼロ」「当日中の折り返し」のように、具体的な行動レベルまで落とし込めるものを選んでください。
自分たちが本当にやり続けていることか。 ホームページに書いたことは、お客さんとの約束になります。書いたけど実際にはできていない、では逆効果です。今実際にやっていることだけを選んでください。
ホームページでの見せ方
強みが3つに絞れたら、ホームページの「選ばれる理由」や「私たちの強み」のセクションに載せます。
書き方のコツは、**「強みの主語をお客さんにする」**ことです。
悪い例:「当社は10年の実績があります」 良い例:「初めてホームページを作るお客様にも、10年分のノウハウでわかりやすくご説明します」
悪い例:「スピード対応が自慢です」 良い例:「お急ぎの修正も、当日中に対応します」
自社が何を持っているかではなく、お客さんが何を得られるかの形で書くと、読者に伝わります。
まとめ:強みは「見つける」ものではなく「気づく」もの
この記事で紹介した10の質問は、新しい強みを作り出すものではありません。すでにある強みに気づくための質問です。
「うちには特別な強みなんてない」と思っている会社ほど、お客さんに聞いてみると「そんなの御社だけですよ」という答えが返ってきます。
まずは10の質問に書き出して答えてみてください。それでも「うまく言葉にならない」「本当にこれが強みでいいのかわからない」と感じたら、株式会社マスタングまでお気軽にご相談ください。第三者の目で見ることで、自分では気づけなかった強みが言語化できることがよくあります。


コメント