
エンジニアの間でAIツールの活用が当たり前になりつつあります。中でもClaudeとChatGPTは二大巨頭として、多くの開発現場で使われています。
「結局どっちを使えばいいの?」という疑問を持つエンジニアは多いでしょう。結論から言えば、両者には明確な得意分野の違いがあり、用途によって使い分けるのがベストです。
本記事では、エンジニア目線でClaudeとChatGPTの違いを比較し、実際の使い分け方を解説します。
基本スペックの比較
まず、両者の基本的なスペックを整理します。
Claude(Anthropic)
最新モデルはClaude 4シリーズ(Opus、Sonnet、Haiku)。コンテキストウィンドウは最大200Kトークンと非常に長く、長文処理に強みがあります。コーディング支援ツールとしてClaude Codeも提供されています。
ChatGPT(OpenAI)
最新モデルはGPT-4o、GPT-4 Turbo、o1シリーズなど。コンテキストウィンドウは128Kトークン。プラグインやGPTs、画像生成(DALL-E)との連携など、エコシステムが充実しています。
コーディング支援の比較
エンジニアにとって最も気になるのは、コーディング支援の性能でしょう。
コード生成の精度
両者ともコード生成能力は高いですが、傾向に違いがあります。
ChatGPTは、幅広い言語・フレームワークに対応し、Stack Overflowにあるような一般的な実装パターンに強い印象です。ただし、長いコードになると途中で省略したり、「以下同様に実装してください」と丸投げしてくることがあります。
Claudeは、一度に長いコードを出力しやすく、省略せずに最後まで書き切る傾向があります。また、コードの意図や設計思想を説明しながら生成するため、レビューしやすいという声もあります。
デバッグ・エラー解決
エラーメッセージを貼り付けて原因を聞く、という使い方はどちらも得意です。
ChatGPTは、エラーの原因候補を複数挙げて網羅的に回答する傾向があります。Claudeは、コードの文脈を踏まえて「この場合はおそらくこれが原因」と絞り込んだ回答をすることが多いです。
どちらが良いかは好みですが、原因の見当がまったくつかない場合はChatGPT、ある程度あたりがついている場合はClaudeが効率的かもしれません。
リファクタリング・レビュー
既存コードの改善提案は、Claudeの方が丁寧な印象です。「なぜこう変えるのか」の説明が詳しく、コードレビューを受けているような感覚があります。
ChatGPTも改善提案はできますが、変更後のコードをドンと出して終わりになることがあり、意図を汲み取りにくい場合があります。
API利用の比較
開発でAPI連携する場合の比較です。
料金体系
両者とも従量課金制で、入力・出力トークン数に応じた料金がかかります。
一般的に、同等性能のモデル同士で比較すると、Claudeの方がやや安い傾向があります。ただし、モデルの選択や使い方によって変わるため、実際の用途でコスト試算することをおすすめします。
レート制限
APIのレート制限(1分あたりのリクエスト数など)は、契約プランやモデルによって異なります。大量リクエストを処理する場合は、事前に制限を確認しておきましょう。
SDKと開発体験
どちらもPython、TypeScript/JavaScript向けの公式SDKを提供しており、基本的な使い勝手は同等です。
OpenAIはエコシステムが成熟しており、サードパーティのライブラリやサンプルコードが豊富です。Claudeは後発ながら、ドキュメントが分かりやすく、シンプルに実装できる印象があります。
長文処理・コンテキスト長の比較
大量のコードや長いドキュメントを扱う場合、コンテキスト長は重要な要素です。
コンテキストウィンドウ
Claudeは最大200Kトークン、ChatGPT(GPT-4 Turbo)は128Kトークンです。
この差は、大規模なコードベースを一度に読み込ませたい場合に効いてきます。複数ファイルにまたがるリファクタリングや、長大なログの分析などでは、Claudeの方が一度に処理できる量が多くなります。
長文での精度維持
コンテキストが長くなると、AIの回答精度が落ちることがあります。
Claudeは長文でも比較的精度を維持しやすいと言われています。ChatGPTは、コンテキストの前半部分を「忘れる」ような挙動が見られることがあります。
ただし、これはプロンプトの書き方や使い方によっても変わるため、一概には言えません。
推論・ロジックの正確さ
コードの動作を推論したり、アルゴリズムの正しさを検証したりする場面での比較です。
論理的な推論
複雑な条件分岐やアルゴリズムの説明を求めた場合、Claudeは段階的に整理して説明する傾向があります。ChatGPTは結論を先に出し、詳細は後から補足するスタイルが多いです。
ハルシネーション(誤情報)
どちらも「もっともらしい嘘」を生成するリスクはあります。
体感としては、Claudeの方が「分からない」「確認してください」と正直に言うことが多い印象です。ChatGPTは自信を持って間違えることがあるため、出力の検証は必須です。
ただし、これはモデルのバージョンやプロンプトによっても変わるため、どちらを使う場合も人間によるチェックは欠かせません。
マスタングでの使い分け
当社マスタングでは、両方のAIを用途によって使い分けています。
Claudeを使う場面
長いコードの生成やリファクタリングにはClaudeを使うことが多いです。省略せずに書き切ってくれるため、そのまま動くコードが得られやすいのが理由です。
また、ドキュメント作成や長文コンテンツの生成もClaudeを使用しています。自然な日本語で、冗長になりすぎない出力が得られます。
クライアント向けのシステム開発では、仕様書や設計書をClaudeに読み込ませて、実装の相談相手として活用しています。コンテキストが長くても精度が落ちにくいのがメリットです。
ChatGPTを使う場面
ちょっとした調べ物や、一般的な実装パターンの確認にはChatGPTを使うことがあります。Web検索機能との連携で、最新情報を含めた回答が得られるのが便利です。
また、画像生成が必要な場面ではChatGPT(DALL-E連携)を使用しています。
結局どちらを選ぶべきか
用途別のおすすめをまとめます。
長いコードを一度に生成したいならClaude。大規模なコードベースを扱うならClaude。丁寧な説明が欲しいならClaude。シンプルなAPI連携で済ませたいならClaude。
Web検索と組み合わせたいならChatGPT。画像生成も使いたいならChatGPT。エコシステムの豊富さを重視するならChatGPT。
どちらか一方に絞る必要はありません。両方を使い分けることで、それぞれの強みを活かせます。
マスタングのAI開発支援
当社マスタングでは、ClaudeやChatGPTなどの生成AIを活用したシステム開発を支援しています。
AIを組み込んだ業務システムの開発、API連携の実装、社内でのAI活用推進など、幅広くサポートしています。「どのAIを使えばいいか分からない」「AI活用を進めたいが知見がない」といったご相談も歓迎です。
まとめ
ClaudeとChatGPTは、どちらも優れたAIツールですが、エンジニア目線で見ると得意分野に違いがあります。
Claudeは、長文処理、コードの完全な出力、丁寧な説明に強みがあります。ChatGPTは、エコシステムの充実、Web検索連携、画像生成に強みがあります。
どちらか一方ではなく、用途に応じて使い分けることで、開発効率を最大化できます。まずは両方を試し、自分の業務に合った使い方を見つけてみてください。


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