
新しい取引先を探すとき、あなたは何を見ますか?展示会のパンフレット、営業マンの名刺、知人の紹介――いろいろありますが、ほぼ確実に見るのが「相手のホームページ」ではないでしょうか。
BtoB企業の購買担当者を対象にした調査では、製品・サービスの情報収集手段として「企業のWebサイト」が第1位。しかも購買プロセスの57%は、営業担当に会う前にすでに終わっているというデータもあります。
つまりホームページの印象だけで「ここには頼まない」と判断されているケースが、思っている以上に多いのです。
今回は、発注者側のリアルな視点から「このホームページを見たら発注をやめる」と思われるポイントをランキング形式で紹介します。自社のサイトに当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてください。
「発注をやめた」経験がある企業は約3割
中小企業の購買担当者を対象にした調査では、約3割が「ホームページが原因で発注をやめた経験がある」と回答しています。
その理由の多くは、デザインの古さ、情報の薄さ、更新されていないことへの不安です。ホームページは24時間365日、誰にでも公開されている「会社の顔」です。営業マンがどれだけ優秀でも、ホームページが相手に不安を与えていたら、商談のテーブルにすら着けません。
さらに別の調査では、中小企業経営者の約8割が「ホームページがある会社のほうが信頼度が高い」と答えています。あるだけで信頼される一方、あっても中身がひどければ逆効果になるわけです。
「ここには発注しない」と思った瞬間ランキング
では具体的に、どんなホームページが「発注しない」と判断されるのか。BtoB取引の現場でよく聞く声をもとに、ランキング形式でまとめました。
第1位:最終更新が1年以上前 「お知らせ」や「ブログ」の最終更新日が何年も前のまま放置されているケース。これはダントツで多い「発注をやめた理由」です。ある調査では「更新されていないホームページを見ると営業しているか不安になる」と答えた経営者が約50%に上りました。「載っている情報が正しいのか不安」「取引をしようと思わない」という回答も3割を超えています。更新が止まったサイトは「この会社、まだやっているの?」「倒産していないよね?」という疑念を生みます。特に「お知らせ」の最終記事が「年末年始休業のお知らせ」のまま何年も放置されているパターンは典型的で、むしろ何も書かないほうがマシなレベルです。
第2位:何の会社か、開いて3秒でわからない トップページを開いた瞬間、抽象的なイメージ画像と企業理念だけが表示される。握手している写真、ビルの夜景、意味のわからない英語のキャッチコピー。「で、何屋さん?」がわからないサイトは、すぐに閉じられます。BtoBでは「何ができる会社か」が一目でわかることが最低条件です。特に製造業や建設業では「うちは何でもできます」と書いているサイトが多いですが、発注者は「何でもできる会社」ではなく「自分の課題を解決してくれる会社」を探しています。ファーストビューに「地域名+業種+強み」が明記されているだけで印象は大きく変わります。
第3位:実績・事例がゼロ BtoBの購買担当者が企業サイトで参考にするコンテンツの上位は「製品・サービス情報」「価格・料金表」「導入実績・事例」です。特に事例は「自社と近い規模・業種の会社が使っているか」を確認するための判断材料になります。事例がまったくないサイトは、「実績がないのか、載せられないほど少ないのか」と疑われます。逆に言えば、著名企業との取引事例が1つでもあれば信頼度は跳ね上がりますし、同業種の事例があれば「うちと同じ悩みを解決してくれそうだ」と自分事化してもらえます。事例ページはBtoBサイトの中でも特にコンバージョンに貢献するコンテンツなので、最低でも5件は掲載したいところです。
第4位:スマホで見ると崩れる BtoB商材であっても、検討段階でスマートフォンから企業サイトを閲覧する人は約50%に達しています。レスポンシブ対応されていないサイトは「文字が小さすぎて読めない」「ボタンが押せない」「そもそもレイアウトが崩壊している」となり、即離脱されます。特に30〜40代の購買担当者はスマホ経由の情報収集が当たり前です。
第5位:問い合わせ導線がわからない 会社情報を見て「ここに頼みたい」と思っても、問い合わせフォームや電話番号がどこにあるのかわからない。あるいは問い合わせフォームの入力項目が20個以上あって途中で嫌になる。BtoBサイトのコンバージョン改善では「フォームの入力項目を最小限にすること」が基本中の基本と言われていますが、意外と実践できていない会社が多いです。問い合わせフォームの離脱率は一般的に50〜80%と言われており、項目が多いほど離脱率は上がります。必要な情報は「会社名」「名前」「メールアドレス」「問い合わせ内容」の4つで十分。住所や部署名を必須にしている時点で、見込み客を逃しています。
第6位:会社概要が住所と電話番号だけ 知名度のない中小企業にとって、会社概要は信頼を獲得する重要なページです。代表者の経歴、社員数、主要取引先、事業の沿革、保有資格や許認可など、「ちゃんとした会社だ」と思ってもらえる情報が不可欠です。住所と電話番号だけでは、ペーパーカンパニーと区別がつきません。実はBtoBサイトでは、トップページの次に会社概要がもっとも多く閲覧されるページだという調査結果もあります。訪問者は「何ができるか」を確認した後、「信頼できるか」を確認しに来る。会社概要はその最終判断の場なのです。
第7位:SSL未対応(http://のまま) URLが「https://」ではなく「http://」で始まるサイト。ブラウザに「保護されていない通信」と警告が出ます。セキュリティ意識が低い会社と見なされ、特にIT系や金融系の取引先からは即座に候補から外されるリスクがあります。SSL対応はレンタルサーバーの無料機能で設定できるケースがほとんどなので、まだ対応していない場合は今すぐ対応すべき項目です。Googleの検索順位にも影響するため、SEOの観点からも必須です。
発注者は「減点方式」で見ている
ここで理解しておくべきなのは、BtoBの発注者はホームページを「加点方式」ではなく「減点方式」で見ているということです。
デザインがかっこいいから発注する、ということはまずありません。しかし、デザインが古い、情報が少ない、更新されていない、といった「マイナス要素」があると、候補から外す。これが発注者のリアルな行動パターンです。
BtoCのように衝動的に「買おう」と思わせる必要はありません。「この会社は信頼できそうだ」「問い合わせてみても大丈夫そうだ」と思わせるだけでいい。ところが、その「大丈夫そう」のハードルをクリアできていないホームページが非常に多いのです。
しかも厄介なのは、自社では気づきにくいことです。社長や担当者は自社のホームページを「知っている情報の補完」として見ています。しかし発注者は初めて訪れる人。社内の常識は通用しません。「うちのことはみんな知っている」という思い込みが、一番危険です。
「うちはBtoBだから関係ない」が一番危ない
「うちは紹介で仕事をもらっているから、ホームページは名刺代わりで十分」。この考え方は10年前なら通用しました。しかし今は、紹介を受けた相手もまずホームページを確認します。
運送業であれば「車両台数」「対応エリア」「取得している許認可」。建設業であれば「施工実績」「対応工事の種類」「有資格者数」。製造業であれば「加工事例」「設備一覧」「品質管理体制」。業種ごとに発注者が見たい情報は決まっています。
それが載っていないということは、発注者に「判断材料を与えていない」のと同じです。判断材料がなければ、判断できる他の会社に流れるだけ。紹介案件ですら、ホームページを見て「やっぱりやめておこう」となるケースは珍しくありません。
当社がWeb改善で大切にしていること
当社マスタングは、埼玉県北部・群馬県南部の中小企業を中心にWeb制作・SEO運用・AI活用支援を行っています。
「うちのホームページ、大丈夫かな」と思った方へ。よくあるのは「デザインをきれいにリニューアルすれば問い合わせが増える」という誤解です。見た目を変えるだけでは、検索にも引っかからず、来た人にも響きません。
大切なのは、発注者が見る「事例」「会社概要」「サービス内容」「問い合わせ導線」がきちんと整備されていること。そして公開後に放置せず、定期的にコンテンツを更新して「この会社は動いている」と伝え続けることです。
当社では、ホームページの新規制作・リニューアルだけでなく、公開後のコンテンツ運用やSEO対策までトータルで支援しています。「作って終わり」ではなく「作ってからが本番」というスタンスで、毎月の改善提案まで伴走します。
また、「今すぐリニューアルは難しいが、問い合わせだけでも増やしたい」という場合は、AIチャットボットの導入で24時間対応を実現する方法もあります。月額9,900円〜、初期費用ゼロで始められるため、まずは小さく試してみるという選択肢もあります。
→ チャットボット導入についてはこちら:https://mustang.vc/lp/bot/index.html#contact
まずは自社のホームページを”発注者の目”で見てみる
最後に、すぐできるセルフチェックを紹介します。自社のホームページを開いて、以下の質問に答えてみてください。
1つ目。トップページを見て3秒以内に「何の会社か」がわかるか。2つ目。お知らせやブログの最終更新日はいつか。3つ目。導入事例は3件以上掲載されているか。4つ目。スマホで開いたとき、テキストは読めるか、ボタンは押せるか。5つ目。問い合わせフォームの入力項目は5つ以内に収まっているか。6つ目。会社概要に代表者名と主要取引先は記載されているか。7つ目。URLは「https://」で始まっているか。
3つ以上「No」があった場合、取引先候補から外されている可能性があります。自社では気づきにくい問題も多いので、社外の人に率直な感想をもらうのも有効です。できれば、自社とまったく関係のない第三者に「この会社に問い合わせてみたいと思うか?」と聞いてみてください。社内の人間は情報を補完して読めてしまうので、客観的な評価にはなりません。
ホームページは「作って終わり」ではなく「育てるもの」。発注者の目線で見直してみることが、問い合わせを増やす第一歩になるはずです。
→ 関連記事:チャットボットと問い合わせフォーム、どっちがCVR高い?比較検証 → 関連記事:営業時間外にホームページを見た人、逃していませんか? → 関連記事:「問い合わせが来ない」ホームページに足りない3つの要素 → 関連記事:Googleに愛されるブログの書き方|SEO×AIで検索順位を上げる方法 → 関連記事:Claudeのリサーチ(Research)機能とは?使い方・活用例・他社比較をわかりやすく解説


コメント