
会議が終わった瞬間、議事録のことを考えるとため息が出る。
メモを見返しても自分の字が読めない。録音を聞き直すのは会議と同じ時間がかかる。結局、記憶が曖昧なまま「たしかこんな話だった」で書いてしまう。
Claudeを使えば、この作業が5分で終わります。手書きメモの箇条書き、音声文字起こしの生テキスト、チャットのログ——どんな形式の素材でも、整った議事録に変換してくれます。
当社でもクライアントとの打ち合わせ後に毎回Claudeで議事録を作成しています。以前は「あとで書こう」と思って忘れることが多かったのが、今は打ち合わせ直後にメモを貼り付けるだけ。書き忘れがゼロになりました。
基本の使い方:メモを貼り付けて整理させる
最もシンプルな方法は、会議中に取ったメモをそのままClaudeに貼り付けることです。
メモは完璧な文章でなくて構いません。キーワードの羅列、矢印でつないだ走り書き、略語混じりのメモ。Claudeは文脈を読み取って、構造化された議事録に変換してくれます。
たとえば、こんなメモがあるとします。
3/10 営業MTG 田中、佐藤、鈴木
・A社案件 → 見積もり出した、返事待ち。来週催促する(田中)
・B社 リニューアル → デザイン3案作る(佐藤)3/17まで
・採用 → 応募2件来た。書類選考して面接日程調整(鈴木)
・来月から週次MTGに変更、毎週月曜10時
・次回3/17
これをClaudeに渡して、以下のように指示します。
以下の会議メモを議事録として整理してください。
・会議名、日時、参加者を冒頭に記載
・議題ごとに「議論内容→決定事項→担当者と期限」の形式
・次回会議の日程を末尾に記載
・社内共有用の丁寧な文体で
【メモを貼り付け】
数秒で、そのまま社内に回せる議事録が完成します。
音声文字起こしと組み合わせる
議事録の精度をさらに上げるなら、会議の録音を文字起こしして、そのテキストをClaudeに渡す方法が効果的です。
文字起こしには、Notta、Clova Note、Whisperなどのツールが使えます。どれも音声ファイルをアップロードするだけで、テキストに変換してくれます。
ただし、文字起こしの生テキストはそのままでは使えません。「えーと」「あの」「ちょっと待って」といったフィラー(つなぎ言葉)が大量に含まれ、話が前後したり脱線したりしています。
ここでClaudeの出番です。
以下は営業会議の文字起こしテキストです。
議事録として整理してください。
・フィラー(えーと、あの等)は除去
・脱線した話題は省略し、主要な議題のみ残す
・各議題について「概要→決定事項→アクション(担当者・期限)」でまとめる
・話者名がわかる場合は発言者を明記
・全体で500文字以内に収める
【文字起こしテキストを貼り付け】
1時間の会議の文字起こし(数千文字〜1万文字)でも、Claudeは要点を抽出して500文字程度にまとめてくれます。人間が聞き直しながら書くと1〜2時間かかる作業が、5分で終わります。
注意点として、文字起こしツールは話者の識別精度が完璧ではありません。「誰がどの発言をしたか」が曖昧な場合は、Claudeに渡す前にメモで補足するか、「話者が不明な箇所は【要確認】と記載してください」と指示しておくと安全です。
議事録のフォーマットを統一する
会社やチームで議事録のフォーマットが統一されていないと、書く人によって品質がバラバラになります。Claudeのプロジェクト機能を使えば、この問題が解決します。
やり方はシンプルです。Claudeのプロジェクト機能に、自社の議事録テンプレートを登録しておきます。
【議事録テンプレート】
■ 会議名:
■ 日時:
■ 参加者:
■ 議題と決定事項:
1. (議題名)
- 議論の概要:
- 決定事項:
- アクション:担当○○、期限○月○日
■ 次回会議:
■ 作成者:
このテンプレートをプロジェクトのナレッジに保存しておけば、毎回メモを貼り付けるだけで、同じフォーマットの議事録が生成されます。新入社員が書いても、ベテランが書いても、品質が揃う。これは会議が多い会社ほど効果が大きい。
テンプレートに「社内用語集」も含めておくと、さらに精度が上がります。たとえば「A社=株式会社○○」「PJ-X=新規Webサイト構築プロジェクト」のような対応表を登録しておけば、メモに略語で書いても議事録には正式名称で出力されます。
議事録から「次のアクション」を抽出する
議事録を作る本来の目的は、記録を残すことではなく、「誰が何をいつまでにやるか」を明確にすることです。
Claudeは議事録の作成と同時に、アクションアイテムだけを抜き出すこともできます。
以下の議事録から、アクションアイテムだけを抽出してください。
「担当者・内容・期限」の一覧表にしてください。
【議事録を貼り付け】
これで「来週、誰がどの仕事を完了させるべきか」が一目でわかる一覧が手に入ります。この一覧をSlackやチャットワークに共有すれば、タスク管理ツールを別途導入しなくても、最低限の進捗管理ができます。
さらに、前回の議事録のアクションアイテムと今回の議事録を突き合わせて「前回の宿題で未完了のものを洗い出して」と指示すれば、フォローアップ漏れの防止にもなります。
「決めたはずのことが実行されない」という会議あるあるの原因は、議事録に書いてあっても誰も見返さないことにあります。Claudeでアクションアイテムを毎回抽出して共有する習慣をつければ、会議の実行力が変わります。週次の定例会議なら、毎回「前回のアクション→今回の進捗→新しいアクション」をClaudeに整理させるだけで、PDCAが自然に回り始めます。
会議の種類別・プロンプトのコツ
会議の種類によって、議事録に求められる情報は異なります。種類別のポイントを紹介します。
経営会議・役員会議: 決定事項とその理由を重点的に記録。「なぜその判断に至ったか」の背景も含めるよう指示すると、後日見返したときに有用です。「意思決定の経緯がわかるように整理してください」と一言添えるだけで、出力の質が変わります。
営業会議: 案件ごとの進捗と次のアクションが命。「案件名・ステータス・次のアクション・担当者・期限」の表形式で出力させるのが効率的です。
プロジェクトの定例ミーティング: 進捗報告、課題、リスクの3軸で整理。「前回からの変更点を太字にして」と指示すれば、差分が一目でわかります。
ブレインストーミング: 自由な発散を記録するため、「出たアイデアをカテゴリ別にグルーピングして」と指示。議論の流れではなく、アイデアの整理に重点を置きます。
1on1ミーティング: 上司と部下の1対1の面談記録。内容がデリケートになることが多いため、匿名化してからClaudeに渡すか、個人名を伏せた形で整理させてください。
議事録作成で気をつけること
機密情報の取り扱い。 経営会議の内容、人事情報、未公開の契約内容などが含まれる場合は、Claudeに渡す前に固有名を匿名化するか、Proプラン以上(入力データがAI学習に使われない)で利用してください。
数字の正確性。 会議中に出た売上数値や期日は、Claudeが文脈から「推測」してしまうことがあります。メモに書かれていない数字が議事録に登場していたら、それはClaudeの創作です。必ず元メモや録音で確認してください。
議事録の承認フロー。 Claudeが作った議事録は「下書き」です。参加者に回覧して「認識のズレがないか」を確認してから正式版にする運用がおすすめです。AIが作ったからといって、確認プロセスを省略しないでください。
まとめ
議事録作成は、多くのビジネスパーソンが「面倒だけどやらないといけない」と感じている作業の代表格です。Claudeを使えば、この作業が5分に短縮されるだけでなく、フォーマットの統一、アクションアイテムの抽出、フォローアップ漏れの防止まで自動化できます。
まずは次の会議で試してみてください。メモを取る→会議直後にClaudeに貼り付ける→議事録完成。この流れを1回体験すれば、もう手作業には戻れなくなるはずです。
議事録は「誰かがやらなければいけない仕事」であると同時に、「AIが最も得意とする仕事」でもあります。人間は会議の議論に集中し、記録はAIに任せる。この役割分担が、2026年のスタンダードになっていくはずです。
→ 関連記事: Claudeの使い方ガイド|登録から実践テクニックまで、今日から使いこなす方法 → 関連記事: Claudeのプロジェクト機能の使い方|自社の情報をAIに覚えさせる方法 → 関連記事: Claudeでビジネス文書を作成する方法|メール・企画書・報告書をAIで時短するテクニック

コメント