
ゼロクリック検索とは、検索結果のページだけで答えがわかってしまい、どのサイトにもクリックしないまま検索が終わる現象です。現在、Google検索の約60%がゼロクリックで終わると言われています。
「検索順位が上がったのに、アクセスが増えない」「表示回数は多いのにクリック率が低い」——こうした状況に心当たりがある方は、ゼロクリック検索の影響を受けている可能性があります。
原因は、GoogleのAI Overview(AI概要)、強調スニペット、ナレッジパネルなど、検索結果ページ上で直接答えを表示する機能の拡大です。ユーザーにとっては便利ですが、サイト運営者にとっては「せっかく上位表示されても素通りされる」という新しい課題が生まれています。
この記事では、ゼロクリック検索が起きる仕組みと、中小企業が取るべき具体的な対策を解説します。
目次
- ゼロクリック検索が起きる仕組み
- 中小企業が受ける影響
- 「表示されること自体に価値がある」という発想の転換
- 中小企業がやるべき5つの対策
- やめたほうがいいSEOの考え方
- まとめ
ゼロクリック検索が起きる仕組み
Googleで何かを検索したとき、以下のような表示を見たことはないでしょうか。
AI Overview(AI概要): 検索結果の最上部にAIが生成した回答が表示される。2025年から本格展開が始まり、多くのキーワードで表示されるようになりました。
強調スニペット: 質問系のキーワード(「○○とは」「○○のやり方」など)に対して、特定のサイトの内容が抜粋されて大きく表示される。
ナレッジパネル: 企業名や人物名で検索したとき、右側(スマホでは上部)に情報がまとまって表示される。
ローカルパック: 「○○市 ○○」のような地域キーワードで検索すると、Googleマップと店舗情報が表示される。
これらの機能により、ユーザーは検索結果ページを見ただけで知りたい情報が手に入ります。結果、どのサイトにもクリックせずに検索を終える——これがゼロクリック検索です。
中小企業が受ける影響
情報系キーワードのクリック率低下
「○○とは」「○○ やり方」のような情報系キーワードは、AI OverviewやスニペットでGoogleが答えを表示してしまうため、記事を読む必要性が薄れています。
当社のGSCデータでも、「クロードコード」というキーワードは表示1,214回に対してクリック10回(CTR 0.82%)、掲載順位1.27位です。1位なのにほとんどクリックされていない。これがゼロクリックの影響です。
地域キーワードへの影響
「本庄市 ホームページ制作」のような地域キーワードも、ローカルパックにGoogleマップの情報が表示されるため、その下にある通常の検索結果がクリックされにくくなっています。
すべてが悪いわけではない
一方で、ゼロクリック検索の増加には良い面もあります。「とりあえず検索してみた」程度の軽い興味のユーザーがフィルタリングされ、実際にクリックする人はより具体的なニーズを持った「質の高い」ユーザーになります。
「表示されること自体に価値がある」という発想の転換
ゼロクリック時代に必要なのは、**「クリックされなくても、表示された時点で仕事をしている」**という考え方です。
強調スニペットやAI Overviewにあなたの会社名や記事内容が表示されていれば、クリックされなくても「この会社、詳しいな」「この名前、見たことある」という認知は蓄積されます。
この認知の蓄積が、後日「あの会社に相談してみよう」という行動につながります。特に中小企業の場合、地元で「知っている会社」になることの価値は非常に大きいです。
つまり、SEOの目標を「クリック数」だけでなく、「表示回数」「ブランド認知」も含めて考える必要があります。
中小企業がやるべき5つの対策
1. ロングテールキーワードを狙う
「SEOとは」のようなビッグキーワードはゼロクリック率が高い傾向にあります。一方、「中小企業 SEO対策 費用対効果」のような具体的なロングテールキーワードは、検索結果だけでは答えが完結しないため、クリックされやすくなります。
具体的で詳細な悩みに答える記事を増やすことが、ゼロクリック時代の基本戦略です。
2. 「体験」と「独自性」で差別化する
AI Overviewが表示するのは一般的な情報の要約です。AIにはできない「実際にやってみた結果」「自社の事例」「現場の声」は、ユーザーがクリックして読む動機になります。
「Claude Codeを導入してみた実体験」のような記事は、AIが要約しにくく、読者が「この会社の体験を詳しく知りたい」とクリックする理由になります。
3. Googleビジネスプロフィールを充実させる
地域キーワードで表示されるローカルパック(Googleマップ)は、ゼロクリック検索の中でも「クリックにつながりやすい」領域です。
Googleビジネスプロフィールの情報(営業時間、写真、口コミへの返信、投稿)を充実させることで、マップ上での露出が増え、直接の問い合わせや来店につながります。
4. 構造化データを実装する
構造化データ(Schema.org)は、Googleに「このページにはどんな情報があるか」を正確に伝える仕組みです。これを実装することで、強調スニペットやリッチリザルト(星評価、FAQ表示など)に選ばれやすくなります。
特にFAQ構造化データは、検索結果にQ&Aが展開表示されるため、表示面積が大きくなり目立ちます。
5. 検索以外の集客経路を持つ
ゼロクリック検索が増える以上、「検索だけで集客する」のはリスクが高くなります。検索以外のタッチポイントも育てておくべきです。
- Googleマップ経由の問い合わせ(ローカルSEO)
- SNSからの流入(Instagram、X)
- メールマガジンやLINE公式アカウントで既存顧客との接点を維持
- 指名検索(会社名で検索される状態)を増やす
特に「指名検索」は、ゼロクリックの影響をほとんど受けません。あなたの会社名で検索する人は、あなたのサイトをクリックする目的で検索しているからです。ブランド認知を高める活動(SNS発信、地元イベントへの参加、メディア露出など)が、結果的にSEOにも効いてきます。
やめたほうがいいSEOの考え方
「検索順位1位=成功」という思い込み
1位を取ってもクリックされなければ意味がありません。順位だけでなく、実際のクリック数・問い合わせ数で成果を測りましょう。
「〇〇とは」系の記事を大量に作る」
定義や用語解説はAI Overviewが回答してしまうため、クリックにつながりにくくなっています。「○○とは」で終わる記事より、「○○をやってみた結果」「○○を導入するときの注意点」など、体験や判断を含む記事のほうが価値があります。
「とにかく記事数を増やせばいい」
量より質の時代はさらに加速しています。薄い記事を100本書くより、独自の体験や専門知識が詰まった記事を30本書くほうが、AIにも引用されやすく、読者にもクリックされやすくなります。
まとめ
ゼロクリック検索は、SEOの終わりではなく、SEOの目標が変わったということです。
ポイントを整理します。
- 検索の約60%はクリックなしで完結している
- AI Overview・強調スニペット・ローカルパックが主な原因
- 「表示される=ブランド認知」と捉える発想の転換が必要
- ロングテールキーワード・体験記事・構造化データが有効な対策
- 指名検索を増やすブランディング活動がゼロクリック時代の最強のSEO
- 検索以外の集客経路(マップ・SNS・LINE)も育てておく
「検索1位を取ること」がゴールだった時代から、「検索に表示され、かつクリックしてでも読みたいと思われるコンテンツを作る」時代に変わっています。
当社もこの変化を受けて、自社の体験をベースにした記事づくりを重視しています。SEOのご相談は「お問い合わせ」からお気軽にどうぞ。
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