会議のあとに議事録を書く時間、まだありますか?AIで自動化する方法

コラム

「1時間の会議のあとに、30分かけて議事録を書いている。」

中小企業では、会議に出た本人が議事録も書くケースがほとんどです。社長が打ち合わせに出て、帰社してからWordやメールで議事録をまとめる。営業担当が商談のあとに、手書きメモを見ながら報告書を作る。

この作業、AIで自動化できます。「AI議事録ツール」を使えば、会議中の音声を自動でテキスト化し、要点の要約まで作ってくれます。毎日30分の議事録作成が月に10時間以上の時短になる計算です。

この記事では、AI議事録ツールの仕組みと選び方、中小企業におすすめのツールを紹介します。

AI議事録ツールとは何をしてくれるのか

AI議事録ツールは、大きく3つのことをやってくれます。

1つ目は、音声の文字起こし。 会議中の発言をリアルタイムでテキストに変換します。ZoomやGoogle Meet、Microsoft Teamsなどのオンライン会議に対応しているツールが多く、AIのボットが会議に参加して自動で録音・文字起こしを行います。対面の打ち合わせでも、スマホアプリや専用デバイスで録音すれば文字起こし可能です。

2つ目は、話者の識別。 「Aさんの発言」「Bさんの発言」を自動で区別してくれます。「誰が何を言ったか」が明確になるので、議事録としての精度が上がります。

3つ目は、AIによる要約。 文字起こしされた全文から、AIが要点を抽出して箇条書きでまとめてくれます。決定事項、次のアクション、課題などを自動で整理してくれるツールもあります。

つまり、「録音→文字起こし→要約」という議事録作成のすべてのステップをAIが代行してくれるということです。

中小企業におすすめのAI議事録ツール4選

数あるツールの中から、中小企業が使いやすいものを4つ厳選しました。

Notta(ノッタ)

日本語の精度が高く、国内で最も利用者が多いAI議事録ツールの1つです。累計ユーザーは1,000万人以上、導入企業は4,000社を超えています。

Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsのいずれにも対応しており、AIボットが会議に自動参加して文字起こしを行います。文字起こしの精度は98.86%とされており、AI要約機能も搭載。スマホアプリもあるので、対面の打ち合わせでも使えます。58言語に対応しているため、海外との会議が発生する場合にも対応できます。

無料プランでは月120分まで文字起こし可能(ただし1回あたり最大3分)。本格的に使うなら有料プラン(月額1,980円〜)が現実的です。

日本語での利用を重視するなら、まずNottaから試すのがおすすめです。

tl;dv(ティーエルディーブイ)

無料プランの充実度が圧倒的なツールです。文字起こしが無制限で無料、AI要約も無料で使えます。コストをかけずにAI議事録を始めたい場合、最もハードルが低い選択肢です。

ZoomとGoogle Meetに対応しており、Googleカレンダーと連携すると録音ボットが自動で会議に参加してくれます。英語ベースのサービスですが、日本語の文字起こしにも対応しています。

ただし、Microsoft Teamsには非対応です。Teams中心の会社には向きません。また、日本語の精度はNottaに比べるとやや劣ります。

コスト重視で、ZoomかGoogle Meetを使っている会社におすすめです。

Plaud Note(プラウドノート)

ソフトウェアではなく、専用のハードウェア(物理デバイス)を使うタイプの議事録ツールです。名刺サイズの薄い端末をテーブルに置くだけで、対面の会議を高音質で録音し、AIが文字起こしと要約を行います。

オンライン会議ツールを使わない対面の打ち合わせが多い会社に特に向いています。スマホの背面にマグネットで装着できるモデルもあり、持ち運びも簡単です。

デバイス購入費(2〜3万円前後)がかかりますが、月額費用は比較的安く抑えられます。

Notta Memo(ノッタメモ)

Nottaが提供するハードウェアで、特に通話録音に特化したデバイスです。骨伝導マイクを搭載しており、スマホの通話音声をクリアに録音できます。録音データはNottaアプリに自動同期され、文字起こしと要約がそのまま使えます。

電話での商談や問い合わせ対応が多い営業担当者に向いています。

選ぶときの3つのポイント

ポイント1:オンライン中心か、対面中心か

ZoomやTeamsでの会議が多いなら、NottaかtI;dvのようなソフトウェア型が便利です。AIボットが自動で会議に参加してくれるので、設定さえすれば何もしなくても文字起こしが始まります。

対面の打ち合わせが多いなら、Plaud Noteのようなデバイス型が向いています。

ポイント2:日本語の精度

海外製のツールは英語の精度は高いものの、日本語ではまだ差があります。特に固有名詞や業界用語の認識精度に違いが出ます。日本語が中心の会社は、導入前に必ず無料トライアルで日本語の精度を確認してください。

現時点では、日本語精度ではNottaが一歩リードしています。

ポイント3:無料プランでどこまで使えるか

「まず試してみたい」なら、無料プランの内容を比較しましょう。

tl;dvは文字起こし無制限で無料。ただしTeams非対応。Nottaは月120分まで無料。ただし1回3分の制限があるため、実質的には有料プランが前提。

週に1〜2回、30分程度の会議であればtl;dvの無料プランで十分です。毎日会議がある場合はNottaの有料プラン(月額1,980円〜)が現実的です。

導入時の注意点

AI議事録ツールを導入する際に、中小企業が見落としがちなポイントが3つあります。

録音の事前通知。 会議の録音を参加者に事前に伝えるのはマナーであり、場合によっては法的にも必要です。「議事録作成のためにAIで録音します」と一言伝えるだけで問題ありません。

精度は100%ではない。 AIの文字起こしは「下書き」です。特に固有名詞や数字は誤認識が起きやすいため、決定事項やアクションアイテムは必ず人間が最終確認してください。

機密情報の取り扱い。 音声データはクラウドにアップロードされます。機密性の高い会議では、ツールのセキュリティ基準(SOC 2準拠など)を確認しましょう。NottaはSOC 2 Type IIを取得しており、セキュリティ面では信頼できます。

議事録作成をさらに効率化するなら

AI議事録ツールで文字起こしされたテキストを、さらにClaudeやChatGPTに渡して整形する方法もあります。

例えば、Nottaで文字起こしした全文をClaudeに貼り付けて、「この内容を議事録形式にまとめてください。決定事項・アクションアイテム・課題の3つに分けて」と指示するだけで、そのまま社内共有できるレベルの議事録が完成します。

Claudeへの指示の出し方は「Claudeプロンプト集|業務別にそのままコピペで使えるテンプレート20選」にすぐ使えるテンプレートがあります。

まとめ

AI議事録ツールを使えば、「録音→文字起こし→要約」のすべてが自動化されます。月10時間以上の作業時間を削減できる可能性があり、中小企業にとっては人を1人雇うよりはるかにコストパフォーマンスの高い投資です。

まずはtl;dvの無料プランか、Nottaの無料トライアルで「AIが議事録を作ってくれる体験」をしてみてください。一度体験すると、手書き議事録には戻れなくなるはずです。

AIツール全体の選び方は「AIツールが多すぎて選べない人へ|カテゴリ別に「結局どれを使えばいいか」を整理した」で解説しています。また、AI導入全般に興味がある方は「中小企業のAI導入、何から始める?最初の一歩ガイド」もあわせてご覧ください。

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