
散らばった社内マニュアルを、Claude Codeに一括で読み込ませて整理させたら、3時間の作業が20分で終わりました。
中小企業のあるあるとして、「社内マニュアルが色々な場所にバラバラに保存されている」「Word、PDF、Googleドキュメント、Excelが混在している」「同じ内容の古いバージョンが残っている」という問題があります。
今回、この「マニュアルのカオス状態」をClaude Codeで一気に整理する方法を試してみました。結果と手順をレポートします。
なぜClaude Codeなのか
「マニュアルの整理くらい、普通のClaude(ブラウザ版)でもできるのでは?」と思うかもしれません。確かにブラウザ版でもファイルをアップロードして要約や分析はできます。
しかし、ブラウザ版には制約があります。一度にアップロードできるファイル数に限りがある、フォルダごとまとめて処理することができない、処理結果をファイルとして保存する操作が手作業になる、といった点です。
Claude Codeはターミナルベースのツールで、パソコン上のフォルダやファイルを直接操作できます。つまり「このフォルダにあるマニュアルを全部読んで、カテゴリ別に整理して、新しいファイルとして保存して」という指示を一発で実行できます。
これが「3時間が20分になった」理由です。
事前準備
今回の整理作業で用意したものは3つです。
1つ目は、Claude Codeがインストールされたパソコン。Claude Codeの導入方法は「Claude Codeとは?できること・始め方をわかりやすく解説」を参照してください。
2つ目は、Proプラン以上のサブスクリプション。今回の作業量ならProプラン(月額約3,000円)で十分でした。
3つ目は、整理したいマニュアルを1つのフォルダにまとめたもの。今回はWord文書12本、PDF5本、テキストファイル8本の計25ファイルを用意しました。
実際にやったこと——3つのステップ
ステップ1:全ファイルの内容を読み込んで棚卸し
まずClaude Codeを起動して、マニュアルが入ったフォルダに移動します。そして以下の指示を出しました。
このフォルダにあるファイルをすべて読み込んで、各ファイルの内容を以下の形式で一覧表にまとめてください。
- ファイル名
- 内容の概要(2行程度)
- カテゴリ(業務手順/ツール操作/規則・規程/その他)
- 最終更新日
- 重複の可能性があるファイル
Claude Codeが全25ファイルを順番に読み込み、約3分で一覧表を作成してくれました。この時点で、これまで手作業でやっていた「どのファイルに何が書いてあるか確認する」作業が完了しました。
特に便利だったのが「重複の可能性があるファイル」の判定です。ファイル名が微妙に違うだけで中身がほぼ同じマニュアルが3組見つかりました。手作業では1つずつ開いて比較しなければなりませんが、Claude Codeは内容を理解した上で類似性を判定してくれます。
ステップ2:カテゴリ別にフォルダを作成して分類
棚卸しの結果を確認した上で、次の指示を出しました。
棚卸しの結果に基づいて、以下のカテゴリでフォルダを作成し、ファイルをコピーしてください。
- 01_業務手順
- 02_ツール操作
- 03_規則・規程
- 04_重複・統合候補
重複の可能性があるファイルは04に入れてください。
元のファイルは削除せず、コピーしてください。
Claude Codeがフォルダを自動作成し、各ファイルを適切なカテゴリに分類してくれました。この処理は約1分で完了しました。
ポイントは「元のファイルは削除せず、コピーして」と明示したことです。AIに直接ファイルを削除させるのはリスクがあるので、必ず元データを残しておきましょう。
ステップ3:重複ファイルの統合と目次の作成
最後に、重複していたファイルの統合と、全マニュアルの目次作成を依頼しました。
04_重複・統合候補フォルダにある3組の重複ファイルについて、それぞれ最新の内容を活かして1つのファイルに統合してください。
統合したファイルは対応するカテゴリフォルダに保存してください。
最後に、全フォルダの目次を「00_マニュアル目次.md」として作成してください。
各マニュアルのタイトル、概要、カテゴリ、対象者を一覧で記載してください。
重複ファイルの統合では、Claude Codeが両方のファイルの内容を比較し、新しい情報や追加された項目を自動的にマージしてくれました。古い記述と新しい記述が混在している場合は「この部分は旧版の記述です。最新の情報に基づくと〇〇です」と注釈をつけてくれるので、あとで人間が確認するのも簡単です。
目次ファイルの作成まで含めて、ステップ3の処理時間は約15分でした。
やってみてわかったこと
良かった点
一番の収穫は、「ファイルを1つずつ開いて中身を確認する」という作業が完全になくなったことです。25ファイルを1つずつ確認していたら、それだけで1〜2時間はかかります。Claude Codeに全部読ませて一覧表にするだけで3分。この時間短縮は圧倒的です。
重複ファイルの発見も人間より正確でした。ファイル名が「出張申請マニュアル_v2.docx」と「出張申請手順(最新).docx」のように全く異なっていても、中身の類似度から重複を検出してくれます。
目次ファイルの自動作成も地味に便利です。新しいスタッフが入社したときに「この目次を見れば、どのマニュアルがどこにあるかわかる」という状態を自動的に作れます。
注意点
Claude Codeはファイルの作成・移動・削除ができる強力なツールです。そのため、誤った指示を出すと大事なファイルを上書きしてしまうリスクがあります。今回は「元ファイルを削除しない」「コピーで作業する」ことを徹底しました。念のため、作業前にフォルダ全体のバックアップを取っておくことをおすすめします。
また、PDFファイルの読み込み精度は完璧ではありません。スキャンしたPDF(画像として保存されたもの)は読み取れないことがあります。テキストデータとして保存されたPDFであれば問題ありませんでした。
処理するファイル数が多い場合は、Claude Codeの利用枠を消費します。今回の25ファイル程度ならProプランの枠内で収まりましたが、100ファイル以上になるとMax 5xプランが必要になるかもしれません。
この方法が向いている会社
以下のような状況にある会社には、この方法が特に効果的です。
マニュアルが10本以上ある会社。 数本程度ならブラウザ版のClaudeでも十分ですが、10本を超えるとClaude Codeの「フォルダごと処理」の恩恵が大きくなります。
マニュアルが複数のフォーマットで保存されている会社。 Word、PDF、テキスト、Googleドキュメント(ダウンロードしたもの)が混在している場合、Claude Codeは全フォーマットを横断的に読み込めるので、統一的な整理が可能です。
「あのマニュアルどこだっけ?」が頻繁に発生する会社。 目次ファイルを自動生成するだけで、この問題が大幅に解消されます。
引き継ぎや新人教育の準備をしている会社。 マニュアルの棚卸しと整理が一度にできるので、引き継ぎドキュメントの準備が格段に楽になります。
マニュアル整理の先にあるもの
今回はマニュアルの整理にClaude Codeを使いましたが、同じ方法は他の業務にも応用できます。
例えば、過去の提案書を全部読み込んで、テーマ別に分類して再利用しやすくする。顧客からの問い合わせメールを分析して、FAQの元データを自動生成する。議事録をプロジェクト別に整理して、進捗管理の資料にする。
共通するのは「大量のテキストファイルを読み込んで、理解して、整理する」というパターンです。Claude Codeはこのパターンの作業を圧倒的に効率化してくれます。
Claude Codeの基本的な始め方は「Claude Codeとは?できること・始め方をわかりやすく解説」で、利用料金については「Claudeとは?読み方・始め方から料金まで、最初に知っておくべきこと」で解説しています。


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